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千葉大学教育学部研究紀要の検索結果

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複層化した近代文学の「規範」 : 講談社「少年少女日本文学館」の企て CiNiiでみる

著者名:
佐藤 宗子 

抄録:
[要約]一九六〇年代刊行の少年少女向近代文学叢書は、当初の作家中心の巻構成・国語教育との親和性が強い傾向から、(長編)作品中心の巻構成・課外の教養形成としての読書といった傾向への変遷が伺えた。それに対し一九八五年に刊行開始された講談社「少年少女日本文学館」は、印刷技術の進展の中で傍注を施すなど新たな工夫も見せつつ、とくに巻構成において特徴がみられる。表題など外側から窺えるのは従来の「規範」に近い「近代文学」の様相でありながら、実際に収録された作品の作家数はその六割増しに上る。また収録作家は生年を考慮するなど、ジャンルというよりは時代の流れを意識した括られ方をしている。その意味では八〇年代までの研究成果を活かしたものと言えるが、その一方、表面にはそれが現れないままであり、近代文学の「規範」がいわば複層化している。今世紀に再編集版が出ていることも含め、「文学」の現在の問題として考慮すべきことである。

出版年月日:
2020-03-01 , 
巻:
, 
号:
68 , 
ページ:
418-412 , 
ISSN:
1348-2084

英語での批判的読みにおけるメタ認知に関する実践研究 CiNiiでみる

著者名:
HOSHIKA Mami 

抄録:
[要約]筆者は,千葉大学での1年間の英語指導を通して,学生が受け身的であったり,意見や考えを持っていたとしても表現をしないことに気づいた。そこで学生が,読んだり聞いたりしたことを批判的に分析し,自己表現する活動を中心とした授業を展開した。さらに,学生が自らの学習をふりかえる活動を取り入れた。本実践研究は,2018年の第4, 5タームにおいてそれらの学びによって学生がどのようにメタ認知的なスキルを身につけたかを探求した。その結果,学生たちの学習をモニターする能力が成長したことが明らかになった。その能力とふりかえりは,他の科目でも活用しようとしており,英語に興味や必要性をあまり感じない学生にも有益であったと言える。中には,グループメンバーが議論に消極的であったり,意見が衝突し上手くいかなかった際に,グループ学習に不満を感じた学生もいた。今後の授業実践では,グループやペアの割り当てに工夫をする必要がある。

出版年月日:
2020-03-01 , 
巻:
, 
号:
68 , 
ページ:
281-286 , 
ISSN:
1348-2084

小学校の道徳科における肢体不自由児・者に関連する教材の一考察 : 教科書を中心とした指導法の改善及び教育課程編成に向けて CiNiiでみる

著者名:
田中 亮  奥住 秀之  平田 正吾 

抄録:
[要約]本研究では,「特別の教科 道徳」としての肢体不自由児・者に関連した教材の教科書への掲載状況と教師へのインタビューを行った。教科書への掲載については,多くの発行されている検定教科書があり,なおかつ高学年を中心に多学年に渡っていることが明らかになった。また,教師は指導上の成果を感じることが多く,肢体不自由児・者に関連した教材が道徳的価値に児童が触れる上で重要な役割を担っていることが示唆された。一方で,さらなる指導法や教育課程編成の改善に向けて,実践の蓄積や教材研究の質と量の確保も課題として挙げられた。

出版年月日:
2020-03-01 , 
巻:
, 
号:
68 , 
ページ:
241-246 , 
ISSN:
1348-2084

HighScopeカリキュラムの特徴と日本の幼児教育への示唆 : 2019年アメリカ・HighScope等関連教育施設の視察を中心として CiNiiでみる

著者名:
砂上 史子  中道 圭人  入澤 里子  小林 直実 

抄録:
[要約]HighScopeカリキュラムは「質の高い幼児教育」として国際的に注目を集めている。本稿では,2019年3月に実施したアメリカ・ミシガン州でのHighScope教育研究財団をはじめとする幼児教育施設等の視察に基づき,HighScopeカリキュラムの理論・実践・エビデンスについて概観し, HighScopeカリキュラムの特徴,日本の幼児教育のへの示唆等について論じる。

出版年月日:
2020-03-01 , 
巻:
, 
号:
68 , 
ページ:
171-183 , 
ISSN:
1348-2084

児童・青年はどのように泣いている友達に反応するのか : 悲しみの泣きと嬉し泣きの比較 CiNiiでみる

著者名:
髙橋 実里  中道 圭人 

抄録:
[要約]本研究は,泣いている他者に対する行動について検討した。小学4年生,中学1年生,成人の計185名(男性79名,女性106名)に,状況が異なる3つの泣きの場面(悲しみ泣き・達成の泣き・再会の泣き)に直面した際,自分が友達に対して行う行動について自由記述での回答を求めた。その結果,ポジティブな状況である達成の泣きに対しては「共感・称賛」,再会の泣きに対しては「共感・称賛」と「見守り」といった行動が多かった。また,他者の泣きへの行動は,小学4年生では一貫して表出的であったが,成人では状況にあわせて選択的に非表出的行動を行っていた。本研究より,ポジティブな理由による泣きに対する行動には,小・中学生と成人の間に発達的な違いがあり,主に成人では他者が泣いている理由の違いは,行動に大きく影響していることが示唆された。

出版年月日:
2020-03-01 , 
巻:
, 
号:
68 , 
ページ:
165-170 , 
ISSN:
1348-2084

複層化した近代文学の「規範」 : 講談社「少年少女日本文学館」の企て CiNiiでみる

著者名:
佐藤 宗子 

抄録:

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
418-412 , 
ISSN:
1348-2084

英語での批判的読みにおけるメタ認知に関する実践研究 CiNiiでみる

著者名:
星加 真実 

抄録:

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
281-286 , 
ISSN:
1348-2084

児童・青年はどのように泣いている友達に反応するのか : 悲しみの泣きと嬉し泣きの比較 CiNiiでみる

著者名:
髙橋 実里  中道 圭人 

抄録:

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
165-170 , 
ISSN:
1348-2084

『土佐日記』を読み直す CiNiiでみる

著者名:
鈴木 宏子 

抄録:
[要約]『土佐日記』は、五十五日間におよぶ舟旅の日記であり、旅の始まりから終わりまでの枠組みの中に五十五日分の小単位が連なるという構造を持つ。そして、それら小単位の中には、その日に起きたことや思ったことでさえあれば、どのような内容でも書き込める自由さがある。小稿では『土佐日記』の中から三つの場面を取り上げて、この作品の多彩な魅力を探りたい。一つめは二月五日条で、舟旅の困難さや、世俗の人へのシニカルな批評意識、また緊密に照応しあう言葉の連鎖が看取される。二つめは十二月二十七日条で、土佐で亡くした幼い娘に対する悲嘆と思慕が書き記される。三つめは一月二十日条で、月の出入りを通して海の広がりを捉える方法や、『古今集』撰者でもある紀貫之の文学論を読み取ることができる。

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
424-420 , 
ISSN:
1348-2084

平安時代後期・鎌倉時代の多臂金銅仏の構造と鋳造法 CiNiiでみる

著者名:
宮﨑 甲  三枝 一将  松本 隆 

抄録:
[要約]平安時代後期から鎌倉時代の仏像の造像法研究は,木造仏においては修復事業などによりその成果が蓄積されてきた一方で,鋳造仏(金銅仏/鉄仏)については未だに途上であると言える。平安時代後期から鎌倉時代の鋳造仏の原型および鋳造技法に関しては,現在では木造原型(木型)による割込め型(合わせ鋳型)法が定説となっている。本研究チームは現在,千葉県館山市の那古寺銅造千手観音菩薩立像の科学調査等を準備しており,その過程で類型の多臂仏の調査を行った。本稿は千葉県・長柄町銅造准胝観音菩薩立像,滋賀県・園城寺銅造千手観音菩薩立像,兵庫県・常勝寺銅造十一面千手観音菩薩立像の3軀の調査報告とし,特に腕部の形状や構造に着目して原型および鋳造法について若干の推論を試みた。報告をまとめる過程で,蝋型鋳造法や木造原型焼失鋳造法等,またはその混合技法の可能性について言及することとなった。

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
401-410 , 
ISSN:
1348-2084

小学校音楽教育における読譜力育成カリキュラムの開発に向けて CiNiiでみる

著者名:
竹内 由紀子 

抄録:
[要約]小学校の音楽科授業において,「楽しい活動」が重視されがちである。音楽を愛好する態度を養うための入り口として,「楽しい活動」を取り入れることは必要ではあるが,果たしてそれらの活動は芸術の音楽としての「楽しさ」であるだろうか。芸術としての音楽を経験させるためにも,段階的かつ継続的に音楽的な基礎知識や基礎能力を育て,より美しい音楽を追い求める感性を育む土台作りが必要だ。本紀要では,音楽的な基礎知識や基礎能力を育てるためのひとつの手段として読譜力育成に焦点を置き,現行の教科書の分析と,カリキュラム開発に向けた素案をまとめる。

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
393-399 , 
ISSN:
1348-2084

窪田浅五郎の考案した路程車の復元と機能および精度の検証(第1報)伊能忠敬と窪田浅五郎の接点 CiNiiでみる

著者名:
吉野 葵  桂本 柚奈  板倉 嘉哉 

抄録:
[要約]江戸時代後期,伊能忠敬測量隊が用いた測量器具のひとつに「量程車」がある。量程車とは車輪の回転によって距離を測る器具である。それから約200年後,2015年に岡山市内で量程車と似た測量器具「路程車」が発見された。こちらも江戸時代後期の測量器具で,算術家であった窪田浅五郎が考案し製作したといわれている。発見され路程車は岡山県備前市歴史民俗博物館の安倉清博によって構造解析が進められており,備前市文化財レポート2016および2017により解析結果の一部が公表されている。本研究では,窪田浅五郎と伊能忠敬との接点を歴史的に検証するとともに,公表されている限られた情報を基に路程車の図面化,作業工程計画を立案し,復元を実施した。また,復元された路程車の測量器具としての機能及び精度を定量的に検証した。

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
385-392 , 
ISSN:
1348-2084

Arduino UNOを用いた磁気浮遊装置の作成と分析 : 磁界センサによる位置制御と浮遊時の磁界分布 CiNiiでみる

著者名:
森重 比奈  加藤 徹也 

抄録:
[要約]電磁石は電流の大きさや向きにより,その磁力や極性が変化する。電磁石のこの性質は小学校5年で学習し,中学校2年では電流と磁界の関係に焦点を当てた内容を学習する。近年,磁気浮遊玩具が一般に市販され,電磁石により制御された不思議な磁気浮遊が身近な存在になった。このような,非接触の力の存在を印象付ける現象は子どもたちの興味を引き,中学校教科書でも取り上げられた。しかし,市販品は仕組みがブラックボックス化されているため,具体的な学習内容を想起させることは難しい。そこで,理科教材化を念頭に,手作り磁気浮遊装置を一から作成し浮遊の仕組みを分析した。電磁石の電流の制御には磁界センサとつながった簡易マイコン(Arduino)を用いた。さらに,浮遊時の磁界分布を有限要素法で解析した。

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
375-384 , 
ISSN:
1348-2084

有機LED作製教材の検討 CiNiiでみる

著者名:
飯塚 正明  古怒田 有里 

抄録:
[要約]大型有機LEDテレビが,2018年から発売された。1987年に有機EL(LED)の論文が発表され,盛んに研究がおこなわれた。有機LEDディスプレイは薄型ディスプレイの候補の一つとして開発が進み,液晶ディスプレイにくらべ,高コントラストなどが特徴である。これまでは,有機LEDディスプレイは携帯機器などの小型ディスプレイとして利用されてきた。有機LEDは,軽量,柔軟などの特徴も期待され,盛んに研究されており,今後の発展が期待される。児童・生徒に,今後の利用が増加すると考えられるこのような有機LEDを理解してもらえる教材を開発することは,重要な意義があると考える。また,無機材料を用いたLEDでは,素子の特性などを理解させる教材は可能であるが,作製には特殊な装置が必要であり,作製を体験しながら素子構造を理解させることは困難である。一方,有機LEDでは,塗布法で素子作製が可能な材料があり,作製を体験できることが,素子の理解が進むと考えられる。この研究では,塗布可能な有機LED材料を用いて,有機LEDの作製教材を検討した。また,開発した有機LED教材を用いて,講座の実施を行った結果についても述べる。

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
369-373 , 
ISSN:
1348-2084

大雪山と利尻島の高山帯に産するエゾナガゴミムシ種群 (甲虫目 : オサムシ科)の種分類 CiNiiでみる

著者名:
笹川 幸治  奥崎 穣 

抄録:
[要約]エゾナガゴミムシ種群はナガゴミムシ属Petrophilus亜属の一群で, 北海道からは現在4種が知られている. しかし, 種同定の困難さから, 多くの地域の本種群についてその所属は明らかになっていない. 本研究では, これまで本種群が調べられたことのない, 利尻島と大雪山の高山帯から得られた個体を調べた. 利尻島の個体は, 雄交尾器の内袋と右側片の形状に基づいて, エゾナガゴミムシPterostichus thunbergiと同定された. 大雪山の個体も, 右側片の形状に個体変異がみられたもの, 内袋構造に基づいてエゾナガゴミムシと同定された. これらの分布記録を, 近縁種との種間関係の観点から考察した.

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
365-368 , 
ISSN:
1348-2084

第一言語と第二言語における"語彙-概念リンク"の発達(その9) CiNiiでみる

著者名:
江ヶ﨑 萌  杉田 克生  大井 恭子  飯塚 正明 

抄録:
[要約]言語認知機構の経年的変化を調査するために,千葉市内公立高等学校(1,3年生),C大学教育学部学生(1~3年生),D大学文学部英語英文学科学生(2年生)を対象に文字を認知する反応時間検査(以下読字反応時間検査)を実施した。検査した文字は漢字並びにアルファベット(英語・イタリア語の単語,以下英語・イタリア語)とし,‟match/mismatch法"を用いて読字反応時間を測定し検討した。対象生徒・学生の平均読字反応時間は短い順に漢字、英語、イタリア語となった。各学校種における言語教育受講環境の異なる高校生,大学生での比較においては,有意な差が認められなかった。この結果から,高校生以降の言語教育受講環境は言語認知機構への影響が少なく,その発達が顕著な小学校から中学校までの文字学習が一層重要であることが示唆された。

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
359-364 , 
ISSN:
1348-2084

知的障害児のアクティブラーニングにおける深い学びを促す教師の支援 : 生活単元学習におけるふりかえりの分析 CiNiiでみる

著者名:
関口 朋子  細川 かおり 

抄録:
[要約]アクティブラーニングは,教師主導ではなく子どもの学びに着目することを前提とした能動的な学びであり,これを前提に「主体的・対話的で深い学び」の実現がめざされている。本研究は,「深い学び」に着目し特別支援学校小学部高学年の生活単元学習を分析することにより,深い学びを促す教師の支援について検討した。なお本研究における「深い学び」は溝上(2014)の「学習への深いアプローチ」を用いた。分析カテゴリーは,「児童の思考を促す手立て」「児童の意欲を高める手立て」「学習をするための枠組み」の大カテゴリーに対して,12の中カテゴリー,25の小カテゴリーから成る。その結果,「児童の思考を促す手立て」が最も多く用いられており,中カテゴリーでは「問いかけ」「受けとめ」「共感」が多く用いられていた。教師は問いかけ,子どもの反応を受けとめたり,共感しながら指導していた。深い学びを促すには,授業の内容や進め方,形態,一人ひとりの子どもの特性によっても異なるだろう。今後はエピソードによる分析等により,児童が考えたり気づく深い学びのメカニズムや個人差について検討していく必要があるだろう。

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
353-358 , 
ISSN:
1348-2084

インドにおける酪農の発展と遺伝的改良への取り組み CiNiiでみる

著者名:
梅田 克樹 

抄録:
[要約]本研究は,インドにおける酪農の発展プロセスと現状について整理・検討した。その際,キーポイントと目される遺伝的改良への取り組みと,その推進エンジンとしての中央政府における農業政策の変化に,特に注目した。農業・農民福祉省のDADF(畜産・酪農・漁業局)は,五か年計画に基づいて中期的な酪農振興計画を策定し, NDDP(インド酪農開発公社)を通じて生乳増産を図ってきた。近年,特に積極的に取り組まれているのが,牛・水牛の遺伝的改良による生乳生産性の向上である。インド在来のゼブー牛は,耐暑性・耐病性に優れるものの,産乳能力はきわめて低い。ヨーロッパ牛は,その反対である。そこで,ゼブー牛とヨーロッパ牛との交雑育種や,ゼブー牛の系統造成を推進している。これらを実現するための中核的技術として,AI(人工授精)実施率の向上が特に重視されている。こうした取り組みが功を奏して,インドの生乳生産性は急速に改善されつつある。

出版年月日:
2020-03 , 
巻:
68 , 
号:
, 
ページ:
343-351 , 
ISSN:
1348-2084